このページを見れば、戦略カードを使った「ジャイアントキラー戦略」の作り方が分かります。(所要時間約5分+実際に戦略を作る時間)

以下の3つのステップで「ジャイアントキラー戦略」を作ります。
❶7つのカテゴリーにおけるジャイアント企業の強みを把握する。
❷ジャイアント企業の強みに対抗する「戦略カード」を選んでいく。
❸「戦略カード」のつながりをチェックする。

戦略バトルフィールドの準備

それでは、いよいよ戦略カードを使って、戦略を作っていきたいと思います。作成には「戦略バトルフィールド」を使います。画像下からPDFのダウンロードができますので、印刷してご利用下さい。(印刷できないようであれば、紙に競合企業とあなたの企業の強みやカードが記入出来るよう、7つのマスを2段書くだけでもOKです。)

ジャイアントキラー戦略の作り方

それでは、早速戦略を作っていきましょう。ここでは例として、ひげ剃りの替刃を毎月届ける「ひげ剃りのサブスク」に取り組むとして、ひげ剃り最大手の王者ジレットに挑みます。

❶競合企業の強みを把握する(上段に記載)

まず、ジャイアント企業の強みを把握し、上段のマスにその内容を記載していきます。

例えば、ジレット社の顧客ターゲットは「幅広い顧客層」、製品・サービスは「多機能で替刃のみ購入できる製品」、料金設定は「本体は安くして替刃で稼ぐ課金モデル」という具合です。7つのカテゴリー全てに記載してください。

❷戦略カードを選ぶ(中段に記載)

次に、あなたの戦略を作っていきます。

下段の戦略カード一覧から競合の強みと異なるカードを選び、その内容を中段のマスに記載してきます。ここでは「ひげ剃りのサブスク」事業を展開するとして、下段のリストから「顧客限定」、「課題解決」、「定額料金」という3つのカードを選んだとします。その上で、顧客ターゲットのマスにカード名と具体的それに沿った具体的な内容を考えて記入します。

例えば、「顧客限定:SNS世代の若者」、「課題解決:サブスクで替刃が毎月自宅に届く」、料金設定には「継続課金:安価な月額料金を設定」という具合です。こちらも、7つ全部のカードを選択しましょう。

❸戦略カードのつながりをチェックする(カード下につながりの線を記載)

最後に、戦略カード同士につながりがあるかどうかをチェックします。

つながりとは、例えば上記でいうと「サブスクで替刃が毎月自宅に届く」にすれば「月額課金」が出来るといった、○○すれば、○○できるといった論理的なつながりを意味します。つながりが多いほど、強い戦略が出来ます。

つながりが無かったり、つながりが弱いようであれば別のカードを試してみましょう。

ジャイアントキラー戦略が完成!

こうして、カードを並べて戦略を作っていきます。なかなか一発では、うまく行かないと思いますので、色々なカードを並べてみてください。完成イメージは以下の通りとなります。

なお、各カテゴリーで複数の戦略カードを選ぶことも可能です。上の記入例においては、製品・サービスにおいては「課題解決」に加え「製品特化」を、料金設定においては「継続課金」に加え「価格差別化」のカードを選んで記載しています。(上記ファイルの赤字下線箇所)複数カードを置くと効果が上がる可能性が高いので、是非トライしてみて下さい。

いかがでしょうか。最初は、難しそうに感じるかも知れませんが、案ずるより生むが易し、是非実際に手を動かしてやってみてください。ホワイトボードを使って、何名かで議論しながらやると、色々な考えが出るので、おすすめです。何度かやってみると、競合をモヤモヤさせるジャイアントキラー戦略のイメージがきっとつかめるはずです。

なお、上記の例としてあげたヒゲ剃りのサブスクは、米国のダラーシェイブクラブが実際に展開しているものです。ご興味のある方はこちらからご覧下さい。

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